代表からの挨拶

初めまして。医学生道場の代表を務めます、橋本将吉と申します。

私は、どこにでもある平凡な家庭に生まれました。母はいわゆる「教育ママ」で、中学・高校に進学し、そこで出会った仲間と夢を語り合いながら成長し、沢山の希望を持って医学部に進学しました。その時はあまり強く医療に興味があったわけではなく、漠然と「医者になるんだな」というような感覚でした。

そのため、医学部入学後は悲惨な状態でした。明らかに受験よりも多い学習量、一年間で20を超える必修科目、個性の強い仲間とのコミュニケーションが必要不可欠な実習、高校時代よりも激しい部活、価値観の違い、生活のためのアルバイトなど、高校の時には想像も出来なかった困難が待ち受けていました。

その中でも、6年間にわたる留年のプレッシャーというものは、とてもとても辛いものでした。沢山の人に迷惑をかけてしまうのが怖かったのを覚えています。

そして医師になってからも更なる試練が待ち受けていました。すごい形相で怒鳴りこんでくる患者さんの家族、最大限の治療をしているにも関わらず、症状の増悪に苦しむ患者さん、実習中は学生として優しく扱ってくれていたはずの鬼の上司、そして学生の方が楽だったと思うぐらいの睡眠不足。それでも、沢山の人にありがとうと言ってもらえる喜びや、自分が頑張ることで社会に貢献できていると実感できる喜びは、何にも変えることが出来ないものでした。

これまでに関わってくれた家族、仲間、先生に心の底からありがとうと思いました。医学生の時の努力が報われたと初めて実感したのもこの時でした。

そして社会貢献のため、自分の武器である医療と教育の分野で、医学生道場を立ち上げました。それは私にとっての「恩おくり」だと考えています。医学生道場には様々な思いが込められていますが、授業において重視している点は「自分が医学部にいた時に、大学の講義以外でどのようなことを教えてほしかったか」ということです。例えば、医学の面白さ、現場の面白さ、これから待ち受ける困難な壁、自分に合った自分だけの学習スタイルの模索、将来の選択肢など、数えればキリがありません。

それは、大学の講義と同じ集団指導で得られるものではなく、個別指導でしか実現できないものだと考えています。

医学生道場が解決したい大きな問題として、進級・留年・休学対策があります。日本では、少子高齢化、社会保障費の急激な増加、医師の絶対数不足、地域医療の過疎化など、多くの問題が叫ばれています。これらは全て、最終的に医学部の学習環境に悪影響を与えている要因となっています。

医学部の難関入試を突破し、学力では少なくとも大きな武器を持っているのは明らかです。当然、努力も出来ます。それなのに進級や留年が問題になっているのはなぜでしょうか。まだまだ勉強が足りないのでしょうか。意志が弱いのが問題なのでしょうか。それとも生活習慣が悪かったり、人間関係の問題でしょうか。

それぞれの生徒さんに、様々な事情があると思います。ですが、根本には社会の流れや問題があるような気がします。そして、それらには理不尽な部分が多くあると考えています。

医学生道場では、進級や留年対策を通して、効率の良い学習の仕方を身につけてもらいます。学習も楽しい、部活やサークルも楽しい、医師になる前にアルバイトで社会経験もできる、仲間も大切にできる、そんな有意義な学生生活を送ってほしいと考えています。

医学生は様々な悩みを抱えています

その1 留年・休学・進級に対しての悩み

医学部に入るためには、果てしない多くの時間を勉強に費やさなければなりません。また、そのおかげで医学部に入ることが出来ます。しかしそれは、裏を返すと自分を見つめ直すために必要な「ゆっくりと考える時間」というものを犠牲にしてきた可能性があります。

そのため、医学部に入学してから「本当にこのまま医師になっていいのだろうか」「自分は医師に向いていないのではないだろうか」「やる気がでない」「基礎医学に興味がわかない」など、モチベーションの点でも多くの悩みを抱えやすくなります。それは医学部特有の悩みであり、世間で言われる思春期特有の悩みとは少し違うものかもしれません。

また、医学部は6年間と期間が長いこと、学費が高いこと、そしてほとんど全ての科目が必修科目であること、人の身体や人生について学ぶ医学特有の性質など、試験のプレッシャーは相当なものになります。それらを「乗り越える」ためには、医学部の受験で培ったものとは「異なる技術」が必要になります。医学生道場には、進級に必要なノウハウが全て詰め込まれています。

その2 医学部特有のメンタルに対しての悩み

医学部には、地域や年齢に関係なく、様々な人が入学します。そうなると、様々な価値観がぶつかり合うことになります。価値観のぶつかり合いは、個性を育むためには必要不可欠なものですが、時に強くメンタルを傷つけてしまう事もあります。医学生道場では、悩みに寄り添い、傷ついたメンタルに光を与えます。

その3 医学部特有の勉強の仕方に対しての悩み

医学は日進月歩であり、正解のない学問です。そのため、自分が何を目指して勉強しているのか、分からなくなってしまう事があります。

それは、医学部に入ったからこそぶつかる壁であり、医師であれば誰もが経験した事のある壁なのです。医学生道場では、医学生の先輩である医師が直接相談にのることで、芯のあるアドバイスをすることが可能です。

その4 医学部特有の人間関係に対しての悩み

医学部に合格すると、様々な困難が待ち受けています。そのうちの一つにコミュニティの問題があります。「一度留年してしまって、仲間がいなくなってしまった」「部活に入り遅れた」「周囲とあまりうまくいかない」など、医学生道場では様々な相談をいただきます。

橋本が直接丁寧にお話しを聞き、解決したい問題を正確に把握し、一緒に問題解決のための戦略を練ります。

その5 医師という進路や将来についての悩み

医学部に入るためには、学習に多くの時間を費やす必要がありました。そのため、自分の人生についてゆっくりと考える時間もなく入学し、荒波に飲まれることになります。そのため、医学生が進路について考えたり悩んだりするのは当然のことと言えます。よく聞くキーワードは次のようなものです。

(生徒さん)
「医師に向いていない」「学校をやめたい」「学校をやめようと考えている」「大学に行くのがつらい」「医学に興味がわかない」「今更辞めたいなんて言えない」「モチベーションが続かない」「将来を考えたくない」「もうどうしたらいいか分からない」、、、etc

(保護者の方)
「やめたいと言っている」「留年しそうと言っている」「助けてあげてほしい」「元々医学部に入れたのが間違いだった」「勉強がつらそうだ」「他の人はどうしているのでしょうか」「息子本人が悩んでいない」、、、etc

医学生道場では様々なご相談をいただきます。悩んでいるのは自分だけではないことを安心してください。医学生道場は、優しく力強くサポートします。